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利尻島四季の風景
〈春〉 青白く透明に発光していた山肌が、心もち黄ばんで見えるようになると、利尻の春はもうすぐです。 強い南の風に吹かれて、まるで卵の殻が割れるように、尾根尾根が黒っぽい筋を浮き立たせていきます。 家のまわりに水仙の花が咲き誇るころには、利尻の山は巨大な彫刻のように、その骨格をあらわにしていきます。 すそ野から中腹をめざして押し寄せる新緑の波を眼下に眺めながら、山頂は青さをとりもどしていきます。
〈夏〉 夏の山は時々刻々と、表情を変えていきます。 朝夕は、彫りを深くして色づき、昼間は風に踊る雲にまかせて、変貌自在に濃淡と彩度を変えていきます。 ついさっきまで見えていた山頂が瞬く間に姿を隠したり、かと思うとコバルトブルーの背景に立ちつくして、すそ野に雲をはべらせていたり・・・ 絶え間なく海洋の、風と雲のシンフォニーが繰り広げられます。
〈秋〉 夏のあざやかな青色がくすみ、黒っぽく沈んで色あせた山肌が、今度はしだいに紅く色づいていきます。 ちょうど、山ブドウの実が熟しきるころです。 ある朝、早起きした誰かが利尻山の冠雪を告げます。 頂上が白くなると、冬は駆け足でやってきます。 吹き下ろす寒風が夏の記憶を閉ざしていきます。
〈冬〉 "山"は、天空を吹き抜ける風や四季の変化、そして人の心模様までも映し出す、大地から立ち上がったスクリーンです。 苦しいときも、楽しいときも、嬉しいときも、悲しいときも、仰ぎ見ればいつもそこには利尻の山があります。 天界と海洋。 雲と波、山と海のはざまで私たちは暮らしています。
日本最北端に位置する利尻島は、海に浮かぶ利尻山と色とりどりの野生の花々、そして利尻ならではの海の味覚と島の人情が、人びとを引きつけています。 「利尻・礼文・サロベツ国立公園」の利尻島は、さいはてロマンを求めて、全国から観光客が新しい出会いとまだ見ぬ風景を夢見て訪れ、この島で無数の思い出を作って帰っていきます。 今日もまた、新しい旅人が、北端の島をめざして旅立ちます。
■島を登る 深田久弥の名著「日本百名山」の最初に紹介されているのが、日本最北の名峰、利尻山です。 標高1,721mの利尻山は、火山によって島の基盤が形成され、その後の噴火で現在の山容ができあがりました。登山ルートは、鴛泊コース(中級者向け)と沓形コース(上級者向け)の2箇所があり、鴛泊コースの9合目で沓形コースと合流し、頂上を目指します。 山頂付近では、高山植物が咲き誇り、眼下に最北の日本海を360°眺望することができ、息をのむ風景が広がります。 山頂付近の荒々しい形状は、火山によるものではなく、最北の厳しい風雪により山肌が浸食、崩壊を繰り返してできたもので、経験のない登山者には大変危険なところでもあります。 利尻山は、海岸から山頂まで一気に登ることもできる大変珍しい山で、1,721mの高さですがアルプスを登ような登山が楽しめます。
○利尻島の駅「海藻の里・りしり」 沓形にある「利尻 島の駅」では、利尻に打ち寄せられた海藻と野の花を使用したクラフト体験ができます。世界でたった一つの利尻だけの思い出を作ってみませんか。 中庭には、ギャラリーも併設され、海藻おしば作品が展示されています。 (4月~10月)
りしり浮島まつり 毎年8月5日・6日の2日間、夏の最大イベントりしり浮島まつりが開催されます。踊りパレードや利尻の味覚が楽しめる「どんと市」が出店し、地元の住民から観光客までが参加し大いに賑わいます。 特に、観光客の飛び入り参加は大歓迎で、地元の人と一緒に踊って下さい。 (8月)
○北見富士神社例大祭 6月25日地元北見富士神社の例大祭が開催され、本社の御神輿と金比羅神社の御神輿が町内を練り歩きます。病院にも御神輿が立ち寄り、院長はじめスタッフが振る舞い酒を行い、1年間の安全を祈願します。 (6月)
○釣り 利尻島では、1年中釣りを楽しむことができます。 釣り人の憧れである利尻・礼文では、形のよい魚が多く釣れると言われています。港などで釣り糸をたらすとすぐにあたりがあるはず。ソイ、ホッケ、カレイ、アブラコ等魚種も豊富で形も大きいものが釣れると評判です。 (5月)
○サイクリング 利尻は一週できる島です。その中でも野塚から沓形までサイクリングロードが整備されています。 眺める場所によっては表情を変える利尻山や溶岩の風景を楽しめます。最大の見どころは山裾に広がる草原に咲くエゾカンゾウやハマナスなどの花畑です。 (8月)
○利尻島一週悠遊覧人G 一週55㎞の利尻島を楽しみながらのランニング 大会が、6月第一日曜日に開催されます。 制限時間は10時間以内と、大変完走しやすい大会です。初夏の利尻を自分の足で満喫し、人とのふれあいも楽しめるので、是非参加してください。 (6月)
○クルーズ客船 利尻島沓形港は、クルーズ船の寄港地となっており、「ぱしふぃっくびいなす」や「日本丸」といった豪華客船が、年間15回ほど寄港し利尻島に上陸して観光を楽しみます。
○見返り台園地 利尻山の5合目付近にあり、展望台からは眼前に利尻山の山頂が広がり、振り返ると礼文島も眺望できます。
○沓形岬公園 島西部に突き出た岬が公園になっています。 夕陽の名所でもあり、様々な高山植物を観察できることでも知られています。
○霊峰湧水 利尻山に降る雪が長い年月をかけて濾過され、ミネラル分を豊富に含んで湧き出ています。 道道のすぐそばにあるので、道路脇に車を止めて汲むことができます。
○仙法志御崎公園 利尻山から流れ出た溶岩が、急速に冷やされ奇岩怪石をつくりました。波が打ち付ける風景は壮観です。 6月から9月までは、自然水族館にゴマフアザラシの「ゴマちゃん」がいて、観光客を歓ばせています。
○南浜湿原 ミズバショウやワタスゲなど湿原の花々や高山植物を観察でき、四季折々の風景を楽しむことができます。
○オタトマリ沼 島南部に位置する沼浦湿原にある利尻島で最も大きい湖沼。穏やかな日には、湖面に利尻山の逆さ富士が映ります。ここから見る利尻山は、白い恋人のパッケージに使われています。
○姫沼 湖越しに利尻山の山容と深い森を望むことができる人気スポットです。20分ほどで一周できる散策路も整備されており、バードウォッチングなども楽しむことができます。
○甘露泉水 環境省名水百選にも選ばれた湧水。利尻山に登る鴛泊コースの3合目にあり、その味は甘露とたたえられています。
○海鮮バーベキュー 利尻島の夏の風物詩です。利尻の人たちはレクリエーションや家族揃っての食事会、お客様のおもてなしには取れたてのウニ、ツブ、ホタテなど海の幸のバーベキューをよく行います。 何と言っても焼きウニは絶品です。
利尻島は、漁業開拓に始まり、今日まで海とともに生きてきた漁業の島です。様々な漁業資源から生まれた名産品の中でも、とくにコンブは「利尻昆布」の名で全国に知られてきました。また、日本一の利尻昆布をエサとして生産される「ウニ」もまた、"絶品"として全国に知られています。
天然コンブ採取 天然コンブ漁は、7月下旬から8月下旬までの約1ヶ月間、波が穏やかで天気の良い日に、一斉に行われます。 利尻産「利尻昆布」は根が堅く、漁師さんの腕の見せどころ。「ガンバレ父さん」!
コンブ担ぎ 磯船がコンブで一杯になると漁師さんは、急いで陸にコンブを荷揚げしていきます。それを、家族の方がロープを使って干場まで担ぎ上げます。 なかなか重労働ですが、隣近所の方々がみんなで手伝ってくれます。それが利尻流。
コンブ集め 午後2時頃、天日乾燥された利尻昆布は、家族総出で回収されます。 この天日乾燥が、利尻昆布の品質にとって、大切な条件となります。
ウニの採取 利尻の海には、身がオレンジ色のバフンウニと、身が薄い黄色のキタムラサキウニが生息します。バフンウニは6月から8月末まで、キタムラサキウニは6月から9月末までが漁期となります。 足ガイの技が見事です。
ウニの殻割り作業 陸揚げしたウニは、家族の手で殻を割り、身を取り出す作業を行います。 身を崩してしまったらせっかくのウニの品質が下がってしまいます。 でも、皆さん手際よく身を取り出していきます。さすが、ベテラン!
ウニの身出し作業 見てください! 「利尻昆布」をエサにするバフンウニの見事な色の身です。 一度食べたら、他のウニは食べられません。